TAILORKONGの去渡で御座います。

ここ何日かは、特に冷え込み雪が降りそうな地域もあるそうです。
この様なご時世ですので、どうぞご自愛くださいませ。

 

この章ではポケットチーフについて考察して参ります。
皆様ポケットチーフなる物はご存知ですか？結婚式などの際に、刺したご経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、実は厳粛な場面以外でも、とても汎用性の高い装飾品と言えます。

 

歴史は古く19世紀まで遡りまして、初めはスーツに胸ポケットは付いておらず、由来といたしましては、19世紀半ばのオーバーコートだといわれております。この際、革のグローブを指すことが一般的でした。
1920年代に時が進みまして、社交界のパーティーで女性が装飾の目的でハンカチを利用していました。
これを、見た紳士にもハンカチを持ちたいというニーズが高まり、スーツの胸にポケットが作られ、ポケットチーフを指す文化が、花開きました。

 

 

ハンカチの形は、だ円形や三角形あまつさえ、星形なども当時は存在したようです。しかし、1785年にフランスのルイ16世が国内のハンカチを法律で全て、正方形に統一した為、ハンカチは正方形という、概念が根付いたのです。ポケットチーフは、ハンカチに由来してはいますが、似て非なる物です。
用途が異なり、ハンカチは手を拭いたり汗を拭ったりするときに使用されます。主にコットンで作られ、大きさは45～50cm四方程度でした。
一方、ポケットチーフは胸元を飾る装飾品として利用されています。素材はシルクやリネンであり、30～45cm四方のサイズになります。

 

ポケットチーフを挿すことで、胸元に華やかさを加えることが可能です。
また、スーツ全体の印象にまとまりを与えたり、シーンに合わせて色や折り方を変える事も可能です。洋服は立体的、和服は平面的と良く言われますので、いかに立体的に演出するかが、重要と言えます、胸元にあるだけで個性を感じさせ、一手間加えるだけで、とても美しい着こなしになります。

 

さて今回は、ポケットチーフについて考察して参りました。
皆様も是非、刺してみてはいかがでしょうか。

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